peach's blog

北陸のお酒や温泉をメインに徒然と綴っています。

能登の漁師町で営む小さな酒蔵の力強い純米酒 櫻田酒造「大慶 特別純米」

石川県は地域区分で言うと、南の加賀地方と北の能登地方に分かれる。
金沢市は加賀地方の属するが加賀と能登の中間地点にあり、酒文化とすれば、加賀、金沢、能登の三つに大別されるといってもいいだろう。
金沢に住んでいると、加賀や金沢のお酒は居酒屋や酒屋で目にすることが多いのだが、能登の酒はあまり目にすることがなかった。
その理由としては、能登半島の酒蔵は小さな蔵元が多く、生産したお酒の多くは地元で消費されているからだ。
今回紹介する櫻田酒造能登半島の先端に位置する珠洲市蛸島にある、家族経営の小さな酒蔵。櫻田酒造のお酒は地元の漁師達に愛され、その多くは酒蔵がある蛸島で消費されている。そのため能登地方は無論のこと、石川県内でも中々目にすることが無い幻の酒蔵なのだが、近年、金沢でも櫻田酒造の日本酒を置く居酒屋や酒屋が増え始めた。
初めてお店で飲んだ時には、力強い純米酒の迫力に圧倒されたことを覚えている。
しかし、金沢で取り扱いが増え始めた一方、小さな蔵元であるため取扱量が多くないのか、はたまた地元での出荷量を守っているのか、人気のお酒となっているのか、「しばらく入荷できないんです」という日もしばしばある蔵元だ。

そんなある日、金沢のメインストリートである竪町商店街にある酒屋のきたなかさんで櫻田酒造の「大慶 特別純米」の300mlボトルが販売されているのを発見。
大慶は「特別純米」と「純米大吟醸」の2種類の展開となるが。金沢市内では特別純米のみが流通しているようだ。
300mlで620円は少し高いが、幻の大慶を久し振りに飲みたくなり購入。
ちなみに大慶は創業(大正4年)当時から作っているブランドで、漁師町である蛸島が大漁に沸き返っている時に「大慶」と喜び祝ったことにあやかって作られたとのこと。
一時期は途絶えていたようだが、平成元年に復活したお酒だ。

特別純米酒米山田錦を使用し、精米歩合55%と吟醸酒並みの磨きとなっている。
冷酒で飲むと、濃厚な酒米の旨味が口全体に広がるフルボディの様なお酒。口に含んだ瞬間はキレはあまり感じられないが、その分芳醇な酒米の風味が感じられる。アルコール臭さがなく、後味になると感じられる程良いキレが心地よい余韻を残す。
燗にすると辛口が立つが酒米の芳醇さはなくならず柔らかいお酒になる。
端麗辛口ではないが、飲み口は少し重めで濃厚でいて、口の中に広がると少しドライな風味になる芳醇なお酒。
酒米の風味を最大限に生かしたTHE純米酒ともいえる銘柄だ。
燗酒にしても旨い純米酒はどんな料理にも合う。まさに大漁や慶事を祝うにピッタリの日本酒。こんなハイクラスの純米を飲めるとは、珠洲の酒飲みがうらやましい…。

恥ずかしながら金沢に住んではいるが、能登半島にはあまり行ったことがなく、加賀の温泉郷や県外の観光地にばかり足を伸ばしている。
しかし、能登半島にはお酒は無論のこと海の幸や山の幸が多くあり、まだ自分はその多くに触れたことがないのだなと、大慶を飲みながら実感した。
今は旅行などは自粛しなければならながいが、春の能登半島の美しい風景や食文化に触れてみたいと強く思うようになった。今年は春の能登を探訪し、櫻田酒造の晩酌酒では「初桜」も購入したい。
県外の人も、金沢や加賀温泉も良いが、ぜひ古き風情を残す能登地方の魅力にも触れて欲しいと思う。

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