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山田錦と雄山錦の極上ブレンドが醸す至極の一杯 若鶴酒造「苗加屋 純米吟醸 マイスターズブレンド」

石川には美味しい酒蔵が数多くあるが、隣県の富山も立山連峰に由来する清浄な伏流水と富山オリジナルの酒米から醸される銘酒が多々ある。
富山だと桝田酒造富山市岩瀬)の「満寿泉」や、清都酒造(高岡市)の「勝駒」等が有名だが、若鶴酒造も古くから富山の酒飲みに愛されている酒蔵だ。
富山の日本酒は端麗辛口の傾向が強いが、若鶴酒造も玄等の辛口酒を送り出している。
そんな若鶴酒造フラグシップ酒である「若鶴」や「苗加屋」は芳醇な吟醸酒を志向しており、今回購入した「苗加屋純米吟醸 マイスターズブレンド」も透明感と程良いキレが魅力的な吟醸酒だ。
ちなみに今回購入した苗加屋も300mlのミニボトルで640円。富山の酒蔵は270mlから300mlのミニボトルでも販売してくれるのでありがたい。

酒米山田錦(56%)と雄山錦(44%)のブレンド酒となっている。
山田錦は言わずと知れた全国の吟醸酒で使われる酒米で、香しい吟醸香を醸し出す。
一方、雄山錦は富山で開発された酒米で、力強いコクと旨味、そして淡麗感が特徴的な酒米
山田錦吟醸香と雄山錦のコクとキレを絶妙な割合でブレンドし、純米吟醸酒に仕立てたのが苗加屋 マイスターズブレンドだ。
冷酒で飲むとまず感じられるのが、ほのかなキレと涼やかな吟醸香
水の様な爽やかな飲み心地と、シンプルな酒米の旨味。
ふくよかな芳醇さではなく、軽妙な爽快感と爽やかな芳醇さが感じられるのは雄山錦と山田錦の特徴がそれぞれ出ているからだろう。
山田錦の力強い香りと雄山錦の力強い旨味とキレのバランスが非常に良い。
磨き55%と大吟醸並みであることも、それぞれの酒米の特徴を良く表現できている理由だと思う。
燗にするとキレが落ち着き、スモーキーな吟醸香となり、薫酒の趣になる。
冷酒にしても燗にしても、主張しないキレと淡麗な飲み心地、色気を出さない酒米の甘み、そしてゆっくりと感じられるコクのバランスが非常に良い純米吟醸酒

華やかな大吟醸酒を好む人には向かないかもしれないが、これぞまさに淡麗の中に芳醇さを感じられる富山の酒の最上級だ。
全国的な知名度はますいずみに比べると低いかもしれないが、酒好きには必ず手に取ってもらいたい富山の銘酒。
若鶴ブランドもキレと芳醇さのバランスが良いお酒なので、ぜひ若鶴酒造のTHE富山な日本酒を味わってもらいたいと思う。

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