主に北陸と東北の銘柄に酔いしれた2011年。
年も改まった2012年も体が許す限り日本全国の地酒を飲み、そして細々と紹介していきたいと思います。
そんな2012年の酒初めを飾るお酒は、「醸し人九平次」
愛知県の萬乗醸造さんが造るお酒だが、今や新潟の「久保田」や「八海山」等の地酒ブームの火付け役となった銘柄より有名なのではないだろうか。
何といってもフランスの三ツ星レストランでも採用されるなど、国内だけではなく海外でも評価が高い日本酒。
これだけ有名で高価なお酒なのでこれまで冷蔵庫で寝かしてきたが、年明けと言うこともあり栄えある酒初めのお酒にぴったりということで、元日に開封。
口に含むとまず感じられるのが、しっとりとした米の旨み。決して派手さはない。渋みや苦味といったものはほとんど感じられない。伯楽星に近い感じか。しかし、伯楽星は凛とした感触だったが、「別誂」はよりふくよかな味わい。確かにバランスよくまとまっており、これまで飲んできた九平次のイメージと異なる味に驚きを感じた。
ただ、冷蔵庫で寝かし過ぎたせいなのだろうか、正直、まとまり過ぎていて個性がない。旨み、酸味、渋みと言ったものがもう少し表現されてないと、深みのある味わいにならないのではないだろうか。
ワインも空気に触れさせることで味が変化するが、日本酒も開封して酸化を促進させることにより、酒としての深みが生じることが多い様だ。
ということで、今回はちょっと飲んで冷蔵庫に保管。成人の日くらいには美味しいお酒になっていることを期待して・・・。
