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北陸のお酒や温泉をメインに徒然と綴っています。

 

能登の漁師町で愛される素朴な喜びにあふれた純米酒 櫻田酒造「大慶 特別純米」

久し振りにコロナの規制がないGW。
しかし妻の仕事の都合等もあり、中々宿泊旅行に行けないのが我が家のGWだ。
なので今年のGWも例年に倣い、近場に日帰り旅行に行き、訪問地で美味しい料理をテイクアウトして自宅で満喫することにした。
そうなると旨い酒も必要になる。そこで今年のGWは富山と能登の旨い酒で合わせることに。
富山の酒は久し振りに桝田酒造の「満寿泉 純米吟醸」、そして能登の酒は櫻田酒造の「大慶 特別純米」を購入。
満寿泉は何度も取り上げている有名な日本酒なので次の機会に記事を書くことにして、今回は以前にも紹介した能登の銘酒大慶をレビューしたい。

櫻田酒造能登半島の先端にある珠洲市蛸島で家族経営で日本酒を醸している小さな酒蔵。蛸島の漁師達に愛飲されてきた酒蔵とのことで、力強い風味と厳かに広がる米の旨味が特徴の飲みやすい日本酒を醸造する蔵元だ。
今回購入したのは「大慶 特別純米」の四合瓶で税抜1,705円。特別純米にしては少し高めだが、その価値がある純米酒だった。


[大慶 特別純米

酒米大吟醸酒に使用される山田錦を使用し、精米歩合特別純米の基準である60%を上回る55%と、吟醸酒並みの酒米となっている。
櫻田酒造のHPによると、この55%の精米歩合酒米の旨味をいかに残しながら上質な純米酒にするか、試行錯誤を繰り返した末にたどり着いた55%とのこと。
蔵元の探求心がこの純米酒の美味しさの原点だと感じる精米歩合だ。
日本酒度±0で酸度は2.0なので濃醇辛口に分類されるが、日本酒度±0であればそこまで辛口ではないはず。と言うことで冷酒にして飲んでみる。

口に含むと山田錦の濃厚な旨味が広がる。そして旨みの後に押し寄せてくる落ち着いた酸味とほのか甘味。後口に感じるキレは強くなく全体的にスッキリとした純米酒になっている。派手は芳醇さはないが、シンプルな酒米の旨味と酸味、柔らかなキレが非常に飲みやすい。
大慶は「大漁の時の喜びの時に飲む酒」をイメージして醸造しているとのことで、蛸島の硬派な漁師が祝い酒で飲むにはピッタリの酒に感じた。

元々は蛸島珠洲市近辺でしか飲まれていなかったが、ここ数年は金沢の酒屋や居酒屋でも飲めるようになった。
自分もなじみの居酒屋で先輩と飲んで、宗玄や池月とはまた違う旨くて飲みやすい日本酒だと感動して以来、虜になった銘柄だ。
石川観光のお土産にもピッタリだが、石川県内でも珠洲以外の人はまだなじみが薄い日本酒だと思うので、能登や加賀の酒飲みには是非飲んでもらいたい日本酒だ。

 

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