peach's blog

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能登の酒飲みに愛される定番晩酌酒 宗玄酒造「宗玄 上撰(御神酒)」

2021年のお正月様に購入した福光屋宗玄酒造の御神酒。
しかし鏡餅等のお正月飾りとともに飾ったまま2月に入り、正月飾りも片付けることになったので宗玄から飲むことにした。

宗玄の御神酒は180㎖のミニボトルで「上撰」が詰められている。
しかし酒屋では「上撰」を見かけないなと思い宗玄酒造のHPを見てみると、元々は「本醸造酒・上撰」として長年販売されていたのが、2020年4月より名称とラベルデザインが刷新され、現在では「本醸造・黒峰」として販売されているようだ。
そのため商品ラインナップには上撰はないのだが、御神酒に関しては古くからの「上撰」銘柄として販売している様だ。
個人的には古き良き級別制度の名残が感じられる「上撰」の方が好みだが、令和の新しい時代に合わせて変化させていくことも大切だと思うし、長年愛されてきた名称やラベルを敢えて刷新した蔵元の考え方を尊重したいと思う。
なお、宗玄の本醸造には「特選」(飲んだことはないが精米歩合60%なので所謂特別本醸造だと思われる)があり、こちらは古き良き名称が残っている。

さて宗玄の上撰だが、精米歩合65%の本醸造酒で、キレの良い飲み飽きしないお酒とのこと。また一般的に上撰は手頃な価格で美味しい大衆酒・晩酌酒を指すことが多いが、宗玄の上撰も地元消費No.1とのことで、能登では人気の大衆酒の様だ。
(値段は失念してしまったが400円~450円程だったはず‥)
本醸造なので燗にしても美味しいと思うが、今回は冷酒で飲んでみる。
口当たりはアルコール感が強くキレが全面に出てくるが、後からほのかな甘みが感じられる。本醸造酒醸造アルコールが添加されているのでその醸アルの香りが強いのかもしれないが、一口目はこのアルコール感に抵抗を感じた。
しかしお猪口に注いで少し置いておくとアルコール感から来るキレが柔らかくなり、飲み心地が良くなる。
美味しい肴と合わせるのも良いが、口当たりの強いキレは嫌なことを一気に忘れさせてくれるパンチがあり、キレの後に感じられる旨味は気持ちを和ませてくれる。
個人的には、何か辛いことがあって一人で酔いたい時にピッタリのお酒だ。
まあ本来はそんな酒ではなくキレの辛味と旨味でを愉しむお酒だと思うが、ぬる燗にすると多分キレが柔らかくなり甘みが増して美味しいお酒になるのではないだろうか。

そしてこの上撰の御神酒は味わいだけでなくラベルも秀逸だと思う。
緑色のミニボトルの中央に白地で書かれた「宗玄」のラベル。伝統を感じさせるデザインだ。
石川県では宗玄以外でも菊姫等でも同様の緑色のミニボトルが販売されており、徳利代りに使用している居酒屋もあり、個人的にはこのボトルデザインが古き良き時代を感じさせ、さらに晩酌が楽しくなる。飲み終わった後はインテリアにしても良いし、徳利代わりに使っても良しの風情があるボトルだ。

通常は「上撰」を買うことはできないが、お正月等の季節に合わせて一合サイズのミニボトルが販売されることがあると思われるので、見かけた際にはぜひ手に取って欲しい逸品。また酒そのものは「本醸造・黒峰」で味わえるので、奥能登の定番酒を飲んでみたい人は黒峰を購入するのも良いと思う。
個人的には同じ本醸造の「特選」も飲んでみる予定。冷酒でもぬる燗でも旨そうなのでまた後日レビューしたいと思う。

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