|高感度撮影が魅力のXperia XZ2 Premium
AQUOS R3のカメラが故障してしまい、代替品として初めて買った中古のXperia XZ1(SOV36)。
5.2インチ/156gと小型軽量で携帯電話としては使いやすく、またハイレゾ用のDAPとしても高性能なのでサブスマホとして重宝しているのだが、不満なのがカメラ性能。
特に夜間等の暗所での静止画撮影と動画撮影の性能がいまいち。
無論4年前のモデルなので仕方ないのだが、夜景を綺麗に撮りたいと思い、デジカメか写真撮影に強いスマホ(Galaxy等)の中古購入を検討していた。
しかし、自分が求める性能を担保している機種はデジカメにしてもGalaxyにしても2万円以上となり少し高い。
そんな時、暗所・夜間をキーに検索をしていたら、超高感度撮影が可能なスマホを発見。
それがXperia XZ1後継であるXZ2シリーズのハイエンドモデルとなるXperia XZ2 Premium(SOV38)。
後述するカメラ性能にひかれ、ゲオモバイルで14,000円程で購入。
|Xperia XZ2 Premiumのスペック
Xperia XZ2 Premiumは非常に評価が分かれたスマホの様で、スペックを見るだけでもその意味が分かると思う。
とりあえず、簡単にスペックをXperia XZ2 Premium公式ページから抜粋して紹介。
【スペック表】
サイズ |
約158mm×約80mm×約11.9mm |
質量 | 約236g |
OS | Android™ 8.0→10までサポート |
CPU | SDM845/2.8GHz×4コア+1.8GHz×4コア |
ディスプレイ | 約5.8インチ トリルミナスディスプレイ® for mobile/LCD(4K) |
メモリ | ROM:64GB RAM: 6GB |
外部デバイス | USB Type-C(イヤホンジャックなし) |
カメラ |
Motion Eye™ Dualカメラシステム |
まず目を引くのは大きさと重さ。
5.7インチモデルながら重量236ℊ・厚さ12㎜と非常に重たく分厚い。
現行のXperia 1 IIIで188ℊ、デカイと言わているiPhone 13 Proでも203ℊだから、いかに重たいかが分かる。
そしてスペックに現れていないが、不満点に挙げられていたのがスマホのフォルム。
XZ1までのスクエアなデザインから、「アンビエントフロー(流動的な形状)」をコンセプトにしたアーチ状に丸みを帯びたデザインへ変更された。
最近のスマホで言えば「BALMUDA Phone」に近い形状だ。
このアーチ状のデザインのため、机等に置いてスマホに触るとクルクルと回ってしまう。
さらに指紋認証も付いているのだが、これがスマホ背面のカメラセンサー下に付いてる。そのため、机の上に置いた状態で指紋認証でロックを外そうとすると、一々スマホを持ち上げて背面の指紋認証センサーに触れないといけない。
そしてカメラセンサー真下に指紋認証センサーがあるので、間違えてカメラレンズを触ってしまうことも多い。
現行のXperia 1/3/10シリーズはスクエアなデザインに回帰しているのは、XZ2シリーズでの反省があるのだろう。
|2021年でもハイスペックな高感度カメラ
このように重く使いづらいデザインにより不評されていたXperia XZ2 Premiumだが、実際プレミアムな性能もある。それがカメラ性能。
Xperia XZ2 Premiumはデュアルレンズを搭載しているのだが、現在のメインである「広角/超広角」「広角/望遠」の様な画角の違いではなく、「モノクロセンサー/カラーセンサー」の2眼となっており、「モノクロセンサーの輝度データ」と「カラーセンサーの色データ」を画像融合処理プロセッサーAUBEでリアルタイム合成することで画像処理を行っている。(詳細は公式ページを参照)
これの何がすごいかと言うと、静止画で最高ISO感度51200での超高感度撮影が可能となり、肉眼で見えない暗所でも、まるで灯りが点いている様な明るさで撮影できる。
また動画でも最高ISO感度12800での撮影が出来る。
現行のスマホでもISO感度は3200~12800が主流なので、如何にXperia XZ2 Premiumが暗闇に強いか分かる。
ほとんど光が無い夜道などでも、Xperia XZ2 Premiumのカメラ越しに見れば肉眼では見えなかった道や障害物も発見できるくらいだ。
(あくまでの高感度撮影なので、全く光が無い状態では真っ暗な写真になる)
手持ちのAQUOS R3と比較すると、R3ではほぼ真っ暗な状態(肉眼でも同じような明度で見る状態)だが、XZ2 Premiumは本やぬいぐるみの色も識別できるくらいに明るく仕上がっている。
Xperia XZ2 Premium(デュアルレンズ:超高感度)での撮影
まあ暗闇でも明るく映るのは確かだが、解像感が少なくノイジーな写真でもある。
しかし、上記の作例はドア越しの光しかない暗所での撮影なので、もう少し明るい環境で撮影してみた。
全てデュアルレンズ(カラー/モノクロの両方のセンサーで撮影)をオンにしてオートモードで撮影。
オート撮影かつ、手が安定していない状態の撮影だったためか、若干のブレやボケが発生している。最新のiPhoneやGalaxyの方が明るい仕上がりになるだろうが、明るさは必要十分といったところ。
個人的にカメラの知識が無いので、上記の作例レベルが限界だが、マニュアルモードでしかっりと撮影すれば、より綺麗に撮れると思う。
やはりXperiaはカメラ上級者でないと扱いきれないのだろう。
しかし、現行のスマホはセンサーから得られたデータをナイトモード等のソフトウェア処理で夜景を明るく撮影処理しているが、XZ2 Premiumは「モノクロ/カラー」の2つのレンズと言うハードウェア処理(最終的にはハードから得られたデータをソフトウエア処理で合成しているが)で得られたデータで超高感度撮影を実現しているのが面白い。
結果的に後継機種では継承されなかった技術だが、ガジェット好きの心を躍らせるスマホだと思う。
最期に飲食店での料理風景の作例も紹介。
|1万円台で買える高感度カメラ
現行のハイスペックスマホに勝らずとも劣らないレベルかと思うし、AQUOS sense6等のミドルレンジスマホよりも解像感や明暗差等がしっかりと表現されているのではないだろうか。
OSはAndroid10までのサポートだが、ディスプレイは液晶4K表示(ただし動画コンテンツ視聴時のみ、その他アプリ使用時やホーム画面はフルHD表示)、メモリも6GBと余裕がある。SPUもスナドラ845なので現行ミドルレンジのOSと同レベル。
ROMが64GBと少ないのと、イヤホンジャックがないこと、そして重く持ちにくいデザインが欠点ではあるが、中古のAランクが14,000円程で買えるので、夜景や暗所撮影が多い人は、2万~5万円台のミドルレンジスマホを買うよりもお買い得かもしれない。
ちなみに自分は、スマホではなく「大型4K液晶モニターが付いた超高感度撮影が出来るデジカメ」として買っているので、割り切って買える人にはおススメなモデルだ。
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