peach's blog

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伝説の杜氏農口尚彦氏が醸した老舗酒蔵の新しいお酒 農口酒造「純米酒とM310大吟醸」

 農口酒造は石川県能美市にある創業200年の老舗酒蔵。10年程の酒蔵が休眠状態だったが社長である渡邊忠氏が譲り受け、「酒造りの神様」と呼ばれる伝説の杜氏農口尚彦氏を杜氏に迎え入れ2013年末より農口酒造として再出発した酒蔵だ。
現在、農口氏は杜氏を退き新たに「 農口尚彦研究所」にて新たな酒造りや後進の育成に取り組んでおり、社長の渡邊氏が杜氏として酒造りを行っている。

農口酒造は本醸造から山廃、大吟醸まで幅広い日本酒を造っており、酵母酒米も高級酒向けの山田錦酵母を使う等、旨い酒造りを目指した意欲がある酒蔵だ。
そして、通常や四合瓶(720ml)や一升瓶(1,800ml)での販売が多いが、一合瓶(180ml)での販売も行っている酒蔵だ。
金沢市近郊のスーパー等で180ml瓶を並べて販売しており、筆者が好むミニボトルブームを牽引している酒蔵と言っても過言ではない。
確かにミニボトルは単価が高くなるが、一方で色んな銘柄や同じ銘柄でも複数の種類を呑みたい場合はミニボトルの方が手が出しやすい。
農口酒造は複数の酒米を使って酒を造っていることもあり、40種近い酒を展開していることからミニボトルでの販売を行っているのだろう。

今回購入したのは「純米酒 農口」と「M310大吟醸農口 磨き5割」。
どちらも180mlのミニボトルで、純米が280円、大吟醸が320円(いずれも税別)と破格の値段だ。
純米酒山田錦と500万石を酒米に用いており精米歩合は60%。吟醸酒並みの磨きだ。そして風味とコクを増すために2年間熟成を行っている。
M310大吟醸酒米山田錦、磨きは50%と大吟醸に最適な内容となっている。そして使用している酵母が名称に含まれているM310。
これは「茨城県の明利酒類株式会社が明利小川酵母(日本醸造協会登録10号酵母)から派生させ開発した酵母で、大吟醸などの高級酒向け酵母と言われており、特徴としては青りんごのような香りを多く生成する特徴(蔵元HPより引用)」とする酵母
まさに高級酒嗜好者が好む、酒米酵母、磨きとなっている。

今回はどちらも冷酒にして呑んでみたが、純米酒は辛口な爽やかなキレ、酸味が特徴的。ふくよかさはないがあっさりとした飲み口。2年間熟成しているためかフルーティーな酸味が一般的な芳醇な純米酒とは異なる味わいを醸し出している。
大吟醸は華やかな吟醸香や甘みは少なく、程良い酸味と辛口な後味が良い辛口なお酒。酸味の後に若干の米の旨みとフルーティー感が感じられ、最後に辛口の風味になるこちらもキレが良い大吟醸だ。酒器に注いでから少し空気に馴染ませるとと米の甘みが強まり相対的に酸味が抑えられる。
どちらもミニボトルなのであっという間に呑みきってしまったが、後味の辛口な風味が特徴的。北陸のお酒は辛口が多いが、まさに北陸の酒と言っても過言ではないお酒だ。個人的には純米酒は山廃に近い特徴的なフルーティー感があって苦手なお酒だったが、
大吟醸は芳醇で華やかなお酒ではないが、フルーティーな酸味とほのかな甘みのバランスが良くシンプルな大吟醸に仕上がっている。
大吟醸は720mlで1,540円とリーズブルな価格となっており、この値段で呑める大吟醸としては非常にコスパが良いと思う。
彼の名工農口尚彦氏が再興した老舗銘酒のお酒。石川の伝統的な日本酒をぜひとも味わってもらいたい酒蔵だ。

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純米酒とM310大吟醸磨き5割

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純米酒

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純米酒精米歩合60%

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大吟醸磨き5割

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山田錦(特A地区)の磨き5割
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農口尚彦氏のお酒ならお猪口はやっぱり常きげんで
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