peach's blog

北陸のお酒や温泉をメインに徒然と綴っています。

 

金沢の秋の味覚と言えばブリ…ではなくてフクラギのお造り

秋も深まり魚も脂が乗ってきた今日この頃。
日本海の幸と言えば、11月6日に解禁となったズワイガニノドグロ、そしてブリ
でもどれも高くて庶民の台所には手が出せない…んだけど、安くても美味しい海の幸もある。それがフクラギ
フクラギとはブリの幼魚。ブリは幼魚から成体になるまで体の成長に合わせて、
「コヅクラ(ツバイソとも言う)」→「フクラギ」→「ガンド」→「ブリ」と呼び名が変わる。そのため出世魚とも言われる。漢字では「福来魚」とも書き、出世魚と呼ばれることと相まって縁起が良い魚と言われている。
フクラギは年中食べれるが、旬は秋から冬。冬になると寒ブリが脂が乗って美味しい時期となるが、実はフクラギも秋以降は脂が乗って旨い。
ブリよりもコリコリした食感だが、脂が乗った秋以降はしっとりとした食感も加わり、刺身で食べると非常に美味。
太平洋側の人は脂が乗った寒ブリを珍重する傾向にあるが、実は安く手に入るフクラギは北陸のスーパーでも毎日の様に売られており、家庭でも居酒屋や割烹でも良く出る魚なのだ。今では高値となったブリも食べたいところだが、大金を出さずともブリの直前である「ガンド」や「フクラギ」でも冬は旨いので刺身で食べるには十分なクオリティ。ただしゃぶしゃぶや煮物にするなら、ブリの方が出汁や脂の旨みが濃くて旨い。そのためフクラギは刺身以外の料理では見かけることは少ない。
さて、そんなフクラギは秋から冬は1パック398円位が相場だが、氷見漁港水揚げのフクラギがスーパーで298円で売っていたので夕食用に購入。

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この量で298円とは激安!

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脂が乗った切り身。コリコリした食感が特徴だが、白く脂が乗った部分はしっとりとした食感で美味。

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こんな旨い刺身は日本酒と合わせないと勿体無いということで、飲みかけになっていた福光屋玉葉で合わせる。
芳醇な酒の風味がフクラギの食感をさらに強める。金沢の秋に相応しい酒と肴だ。
実はフクラギは太平洋側でも獲れて、三重や千葉県産のフクラギが北陸のスーパーでも売られたりもしている。にもかかわらず全国的な知名度は高くないのだが、実際には日本海側ではヒラマサと並ぶ秋の代表的な味覚であるフクラギ。
北陸に観光に来た際には、カニやブリやノドグロもいいが、安くて旨いフクラギもぜひ味わってもらいたいと思う。

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