peach's blog

北陸のお酒や温泉をメインに徒然と綴っています。

 

桜の花酵母で醸す粋な新定番純米吟醸酒 福光屋「加賀鳶 梅吉 純米吟醸」

金沢で古くから酒蔵を営む福光屋
その福光屋フラグシップブランドである「加賀鳶」に新しいシリーズが追加された。
その名も「梅吉」シリーズ。2020年3月に発売され純米吟醸純米酒の2種類がリリースされている。
シリーズ名となっている「梅吉」とは歌舞伎の演目『盲長屋梅加賀鳶(めくらながやうめがかがとび)』の主人公とのこと。元々加賀鳶と言う響きも金沢の豪快な男衆をイメージさせる粋なブランド名だが、日本の伝統芸能である歌舞伎の主人公「梅吉」を冠し大胆なラベリングは、金沢の古くからのイメージである「華やかで奢侈な印象」に「豪放的な男らしさ」を加えた新たな加賀鳶ブランドと言っていいだろう。

この梅吉シリーズの特徴は桜の花から分離した花酵母を使用していること。花酵母は華やかで甘い香りになることが多いが、この梅吉も上品な華やかな香りの日本酒に仕上がっている。
「伝統的な酒造り」に「花酵母という新しい取り組み」をブレンドしたこの日本酒は、まさに「梅吉」のブランドイメージと合致する日本酒と言えるだろう。

純米吟醸純米ともに300ml、720ml、1800mlの展開となっている。
ミニボトルも販売されているのは嬉しい限りだが、4合瓶(720ml)でも1,000円で買えるのはかなりリーズナブルだ。


【価格帯】
 ・純米吟醸 300mL 498円、720mL 998円、1,800mL 2,250円
 ・純米   300mL 420円、720mL 950円、1,800mL 1,980円

4合瓶と迷ったが今回も純米吟醸酒のミニボトルを購入。と言うのは個人的には花に由来する酵母を使用したお酒は口に合わないことが多かった。中村酒造の「ichi椿」も椿由来の酵母を使用しているが、蜜の様な甘みや風味が好きではなかった。
そのため桜酵母も少し抵抗があったので、まずは試飲としてミニボトルで購入した。
それでは早速冷酒にして飲んでみる。
お猪口に注ぐと色は少し黄みがかっている。特段の香りはしないが飲み心地はさらりとしている。口に含むと上品な甘みと旨味がじわっと広がり、少し強めの後味のキレにつながっていく。
もう少し甘美で華やかな香りを想定していたが、そこまで花の風味は強くない。
むしろ落ち着いた甘みが徐々に広がっていく飲みやすいお酒でキレの強みが印象を強くしている感はあるものの、ほのかな芳醇さと後味のキレのバランスが良いお酒に仕上がっている。
「梅吉」のイメージから豪快で特徴的な香りや風味をイメージしていたが、むしろオーソドックスな純米吟醸で万人受けするのではないだろうか。
料亭や居酒屋等でも提供されれば「黒帯」に続く定番ブランドになる可能性が高い「加賀鳶梅吉」。日本酒通からビギナーまで口にしてもらいたい仕上がりになっている銘酒だった。

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