2月に入り、俄かにコロナウイルスで騒がしい日々となってきた。
実際、日々の仕事の中で対応が迫ってくる中で、プライベートにおいても気軽に外出や外食をすることに抵抗感が出始めている。
うがいや手洗い、マスクの着用等の感染防止対応は行っているが、やはり閉塞感はぬぐえない。ならばせめて宅飲みで気分を紛らわしたい。そう思い、旨い日本酒を飲もうとまたしてもやまやの自動ドアを開けた。
目指すは能登の銘酒、数馬酒造の竹葉。純米酒が手頃な価格で旨い。そう考えながら日本酒エリアに行くと、ミニボトルコーナーに竹葉の大吟醸(1,000円)と純米吟醸(650円)が並んでいるではないか。
嬉しさのあまり思わず「オオっ!」と小さく叫んでしまったが、次の瞬間、300MLで1,000円はちょっと高いなと冷静な判断も働き、650円と手頃な純米吟醸を買って帰ることにした。
富山県産の酒米五百万石を使用した純米吟醸。精米歩合50%と大吟醸並みの磨き。
早速冷酒で飲んでみると、スッキリとした爽快感のある口触り。華やかな吟醸香ではないが、ほのかに感じられる甘みと雑味のない透明感があるキレのバランスが非常に良い。雑味のない澄んでキリっとした芳醇さと後味のキレ。辛口に感じさせないこのキレが堪らなく良い。
ぬる燗、または常温で飲んでも冷酒の時とあまり味わいは変わらないが、若干キレが強くなる感じはする。ただ、キリっとした透明感のある爽快感は変わらず、食中酒にはピッタリの日本酒だと思う。刺身等の和食だけでなく、イタリアン等にも合うお酒ではないだろうか。
安いなと思って買った、竹葉の純米吟醸。予想以上に旨い。以前呑んだ萬歳楽の蔵元のみで販売している純米吟醸の生酒が妖艶の至りならば、竹葉の純米吟醸は快男子と言える心地よい男気を感じられる酒だ。
これは本当に酒好きには飲んでもらいたいお酒。甘く芳醇で吟醸香が香しい大吟醸や吟醸酒は確かに好きだ。だがこの純米吟醸はその反対を行く心地良さがある。
まさに今の閉塞した不安感を気持ち良く解き放ってくれるお酒。
ぜひとも竹葉の純米吟醸で涼やか気持ちに浸って欲しい。
ラベルもスタイリッシュ。
今年の2月に上槽したばかり。
清涼感のある味わいを表すがごとくの透明感がある日本酒。
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