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北陸のお酒や温泉をメインに徒然と綴っています。

 

能登の酒飲みに愛される定番晩酌酒 宗玄酒造「宗玄 上撰(御神酒)」

2021年のお正月様に購入した福光屋宗玄酒造の御神酒。
しかし鏡餅等のお正月飾りとともに飾ったまま2月に入り、正月飾りも片付けることになったので宗玄から飲むことにした。

宗玄の御神酒は180㎖のミニボトルで「上撰」が詰められている。
しかし酒屋では「上撰」を見かけないなと思い宗玄酒造のHPを見てみると、元々は「本醸造酒・上撰」として長年販売されていたのが、2020年4月より名称とラベルデザインが刷新され、現在では「本醸造・黒峰」として販売されているようだ。
そのため商品ラインナップには上撰はないのだが、御神酒に関しては古くからの「上撰」銘柄として販売している様だ。
個人的には古き良き級別制度の名残が感じられる「上撰」の方が好みだが、令和の新しい時代に合わせて変化させていくことも大切だと思うし、長年愛されてきた名称やラベルを敢えて刷新した蔵元の考え方を尊重したいと思う。
なお、宗玄の本醸造には「特選」(飲んだことはないが精米歩合60%なので所謂特別本醸造だと思われる)があり、こちらは古き良き名称が残っている。

さて宗玄の上撰だが、精米歩合65%の本醸造酒で、キレの良い飲み飽きしないお酒とのこと。また一般的に上撰は手頃な価格で美味しい大衆酒・晩酌酒を指すことが多いが、宗玄の上撰も地元消費No.1とのことで、能登では人気の大衆酒の様だ。
(値段は失念してしまったが400円~450円程だったはず‥)
本醸造なので燗にしても美味しいと思うが、今回は冷酒で飲んでみる。
口当たりはアルコール感が強くキレが全面に出てくるが、後からほのかな甘みが感じられる。本醸造酒醸造アルコールが添加されているのでその醸アルの香りが強いのかもしれないが、一口目はこのアルコール感に抵抗を感じた。
しかしお猪口に注いで少し置いておくとアルコール感から来るキレが柔らかくなり、飲み心地が良くなる。
美味しい肴と合わせるのも良いが、口当たりの強いキレは嫌なことを一気に忘れさせてくれるパンチがあり、キレの後に感じられる旨味は気持ちを和ませてくれる。
個人的には、何か辛いことがあって一人で酔いたい時にピッタリのお酒だ。
まあ本来はそんな酒ではなくキレの辛味と旨味でを愉しむお酒だと思うが、ぬる燗にすると多分キレが柔らかくなり甘みが増して美味しいお酒になるのではないだろうか。

そしてこの上撰の御神酒は味わいだけでなくラベルも秀逸だと思う。
緑色のミニボトルの中央に白地で書かれた「宗玄」のラベル。伝統を感じさせるデザインだ。
石川県では宗玄以外でも菊姫等でも同様の緑色のミニボトルが販売されており、徳利代りに使用している居酒屋もあり、個人的にはこのボトルデザインが古き良き時代を感じさせ、さらに晩酌が楽しくなる。飲み終わった後はインテリアにしても良いし、徳利代わりに使っても良しの風情があるボトルだ。

通常は「上撰」を買うことはできないが、お正月等の季節に合わせて一合サイズのミニボトルが販売されることがあると思われるので、見かけた際にはぜひ手に取って欲しい逸品。また酒そのものは「本醸造・黒峰」で味わえるので、奥能登の定番酒を飲んでみたい人は黒峰を購入するのも良いと思う。
個人的には同じ本醸造の「特選」も飲んでみる予定。冷酒でもぬる燗でも旨そうなのでまた後日レビューしたいと思う。

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車遊館跡地にある讃岐うどん屋さんに行ってきた! 白山市徳光町(北陸道徳光PA)「こがね製麺所」

石川県には古き良き昭和レガシーと言える二大箱物があった。
和倉温泉近くにある七尾駅前の「旧大和(百貨店)」と今回紹介する北陸自動車道の徳光PAに併設されていた「まっとう車遊館」だ。
(もしからしたら平成の開業かもしれないが、閉館直前の雰囲気は昭和レガシーで時折足を運んで雰囲気を楽しんでいた)
このまっとう車遊館は巨大な複合商業施設で飲食店や小売店や大衆劇場等が入居しており、隣接エリアにある松任海浜公園にはバーベキュー施設や温泉施設を有することから巨大なレジャー施設となっていた。
高速の北陸道にある徳光PAに立地していたため富山や福井など県外からの観光客も多く、PAに隣接する松任海浜公園の駐車場を利用すれば一般道からもアクセスできたことから、往時の休日は朝から駐車場が満杯となっていた。
しかし時代の流れとともにバブリーな時代の終焉を迎え、終盤はテナントもほとんど出て行き寂れた巨大箱物となる。観光客は無論のこと、高速利用者やバーベキュー・温泉等の利用者による車遊館利用も激減し、ついに2019年には閉館となる。
その後は車遊館は取り壊され、周辺の海浜公園や温泉施設とPAだけが残っている状態だったが、現在では「はくさんゲートウェイ徳光たんと」と呼称される商業エリアの再開発が進んでいる。
現状では、セブンイレブンすき家、魚宝(海鮮丼)、こがね製麵所(さぬきうどん)が入居している。(少し外れた場所に魚介料理の高尾もあり)

久し振りに徳光PAまでドライブしたので、車遊館の跡地がどうなっているか見に行ってみた。
基本は高速道のPAに立地する施設ではあるが、一般道からもアクセスできるよう「はくさんゲートウェイ徳光たんと」の裏側に一般道から乗入可能な駐車場が設置されている。
駐車所に車を停めるとすぐ裏手にセブンとすき家が並んで建っている。そこから少し歩くと魚宝とこがね製麺所が見えてくる。
セブンからこがね製麺所までは建物が並んで建っているが、その他にあるのはトイレや食堂市施設が入ったSAだけと寂しい風情だ。
ちなみにSAの食堂は石川の飲食チェーンである八番らーめんが経営しており、ここの徳光うどんも旨いと評判だ。
(昔から徳光うどんは有名だが、数年前に経営が八番らーめんに代わってからは味や麺が変わった気がする…)
今回は小腹も空いていたので、讃岐うどん屋さんの「こがね製麺所」でうどんをいただくことにした。

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今回訪問したこがね製麵所徳光店香川県善通寺市に本部がある讃岐うどんチェーン。
小麦粉や醤油は自社オリジナルブランドを使用しているとのことで、つるつるもちもち麺が自慢の讃岐うどんの様だ。
徳光店の営業時間は朝9時から夜の9時までで、丸亀製麺等と同じくセルフ式のうどん屋さん。
かけうどんは小(麺1玉)で250円、ぶっかけうどんは小で300円とリーズナブル。
そしてうれしいのが無料トッピング。
ねぎと揚げ玉の入れ放題は他のうどんチェーンでもあるが、こがね製麺所ではわかめも無料でトッピングが可能だ。
麺は讃岐うどんと銘打つ割には柔らか目でモチモチした麺(個人的には好きな固さ・茹で加減)。出汁はカツオの風味が良く効いていて美味しいうどんだった。

そしてさらにうれいしいのが、店舗で余ったうどんの無料持ち帰りサービスがあること。
店舗で30分以上茹でた麺は廃棄になるみたいで、もったいないので1家族一袋(多分1玉~1.5玉分くらいある)を無料で持ち帰ることが出来る。
訪問時は11時だったが、5袋くらい持ち帰り用に置いてあった。
多分9時の開店からすぐにうどんを提供出来る様に予め茹でていた麺が余ったのではないだろうか。
正直まだ知名度も低く、またコロナ禍で高速利用も少ない状況なのでお客さんの入りが少ないのだろう。
しかし、無料トッピングの豊富さや持ち帰りうどんのサービス等は非常に好感が持てるし、低価格で美味しいうどんが食べれるので、金沢市内からドライブがてらうどんを食べるのも楽しいと思う。
個人的には隣接する松任海浜温泉に入ってからこがね製麺所でうどんを食べて帰る休日も良いかなと思う。

まだまだコロナ禍の現状では県外から足を運ぶのは難しいと思うが、石川県内の人には穴場の讃岐うどん屋さんだと思うので、是非足を運んでもらいたいものだ。
(持ち帰ったうどんは夕方になってもモチモチしていて美味しかったです)

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ぶっかけうどん(小)300円 ネギと揚げ玉とわかめは無料トッピング

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麺はそこまでコシがなく柔らかめ

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130円のサラダ巻き 他にも250円のとり天丼や300円の生姜焼き丼もあり(ミニ丼です)

f:id:apple2019a:20210131181637j:plain無料持ち帰りサービスの「もったいないうどん」

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豪雪の夜は東京駅限定ミニボトルでしっぽり晩酌 野崎酒造「喜正 純米」

本記事を書いている1月11日の早朝時点では寒気が弱まり、北陸の大雪も峠を越えたが、この3連休は除雪に追われた連休となった。
金沢は富山・福井の1m越えまではいかないものの、積雪は60cm程となり除雪が大変な状況。金沢市内は大通りこそ融雪装置と除雪車のおかげで除雪が完了しているが、大通りから一歩路地に入ると除雪車がほとんど入っておらず、圧雪やマンホールの上に出来る穴でガタガタとなっており、スタックする車が多い状況。

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金沢市内は昔からの街並みが残っているため細い路地が多く除雪車が入り辛いのと、雪を捨てる場所がないので除雪したくても出来ない都市構造であることが、除雪が遅れる原因だと思う。
我が家の車はFFのコンパクトカーと軽四なのでスタックすると完全に動けなくなるので、雪が融けるまでは車は諦めるしかないが、とりあえず他の住民の車を出せるように、9日・10日は地域一帯で雪かきを行った。

おかげで夜は体のあちこちが痛い…。除雪の疲れですぐにでも寝落ちしそうなのだが、せっかくの連休なのだから晩酌くらいはしたい。なので、去年東京へ出張に行った際に、東京駅グランスタのはせがわ酒店で買った日本酒のミニボトルを飲むことに。
何本か買ってきたのだが、今回は野崎酒造醸造している「東京駅限定ミニボトル 純米酒」で晩酌。

喜正の純米酒は濃厚な旨味が特徴的で昔から好きな銘柄なのだが、東京駅ミニボトルはラベルも綺麗で個人的にも特に気に入ってるボトルだ。
精米歩合60%の純米酒で柔らかな旨味と香り、そして程良いキレ。濃厚とまではいかないが芳醇な旨味と喉越しが良いお酒だ。
また180mlで377円とお手頃価格。300mlボトルや4合瓶の販売が無いのが残念だが、ミニボトルなので荷物にもならなないし、東京駅限定品と言うこともありお土産にもピッタリ。
もちろん晩酌用にも良いお酒だし、ラベルが鮮やかなので飲み終わった後のボトルもインテリアとして使っても良いと思う。
緊急事態宣言で外出や旅行を自粛すべき期間がしばらく続くが、コロナが収まり安心して東京旅行などが出来るようになった際には、東京土産としてはせがわ酒店の東京駅限定ミニボトルを買ってみるのも良いと思う。

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元旦の酒初めは百万石乃白で醸す純米大吟醸で! 鹿野酒造「常きげん 純米大吟醸 百万石乃白」

新年あけましておめでとうございます。
少し遅い挨拶となりますが、今年も当ブログをよろしくお願いいたします。

さてコロナ禍で迎えた年末年始だったが、皆さんどの様にお過ごしだっただろうか。
毎年実家に帰って両親と五万石千里山荘のお節を食べるのが恒例だったが、今年は両親が高齢なこともあり、自宅で過ごす年始となった。
そのため、今年のお節は黒豆や昆布締め等を少しずつ買って詰め合わせた簡単な物にした。
しかし、年明けの最初の一杯は美味しいお酒を飲みたい。
そう思い秘蔵してあった鹿野酒造の「常きげん 純米大吟醸 百万石乃白」を飲むことに。
百万石乃白」は石川県が開発した酒造好適米山田錦に匹敵する吟醸酒向けの酒米として開発されており、百万石乃白で醸造した大吟醸は金沢で迎える新年にピッタリのお酒だろうと勝手に思いながら、詰め合わせたお節をつまみながら飲んでみた。

純米大吟醸なので冷酒にして飲んでみると、さっぱりした甘みと酸味が口に広がる。口当たりは上品な風味だが、喉越しになると上品な風味が豊かでふくよかな甘酸っぱさとなり、軽快なキレにつながる。
純米大吟醸らしいふくよかな風味だが、吟醸香は思ったよりも大人しい。
しかし、昆布締め等の味や風味が濃い肴にも負けない旨味で年明けの酒初めとしては申し分ない大吟醸酒だ。

これまで百万石乃白は神泉萬歳楽で飲んだが、共通して感じるのは華やかな香りはないもののマイルドな甘みとキレが特徴的であること。山田錦と比較すると芳醇さや妖艶さが足りない感じがする。

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柔らかなコクと香り、そして優しい淡麗なキレは吟醸酒純米酒に向いているが、大吟醸酒にするには香り高さやフルーティーな風味が少し足りない気がする。
醸造方法で風味や香りが変わると思うが、今後は醸造アルコールが添加された大吟醸酒を飲んでみたいと思わせる酒米だ。

今回飲んだ「常きげん 純米大吟醸 百万石乃白」は「穏やかな吟醸香と、まろやかなキレと味わい」が特徴となっているお酒。上品な風味は会席料理や刺身・寿しに合うお酒だと思う。自宅でちょっと高いお刺身を買ってきた日は、この百万石乃白の常きげんで合わせるのもいいのではないだろうか。
石川県が苦心の末に開発した百万石乃白で醸す常きげんの純米大吟醸を、是非味わって欲しい。

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日本で一番メジャーな地酒「久保田」の純米吟醸! 朝日酒造「久保田 千寿 純米吟醸」

酒飲みに「日本で一番メジャーな日本酒は何?」と聞けば、大方は「久保田」と答えるだろう。
久保田は新潟県長岡市にある蔵元朝日酒造醸造する日本酒ブランド。
新潟と言えば端麗辛口の日本酒が多いが、この久保田はまさに端麗辛口を体現した日本酒で、現在の日本酒ブームの火付け役になったと言っても過言ではない程の人気を誇る。
最初は一般の酒屋やリカーショップで販売していたが、あまりの人気の高さに転売が相次ぎ価格が高騰してしまったこと、そしてそのような転売ヤーはお酒の管理の仕方を知らないケースが多く、適当な保管で酒を不味くした状態で高値で販売をしていた。
そのため、当社は久保田人気が続いていたが、しばらくすると久保田は高いくせに不味くなったと評判が立ち(蔵元が悪いわけではなく、日本酒の保存の仕方も知らない転売ヤーが悪いのだが)、久保田の人気が落ちるということが昔あったようだ。
そのため、朝日酒造では「特約店販売」の形式を執るようになり、各都道府県にある特約店にしかお酒を卸さないようにした。つまりは特約店以外で販売された酒については正規ルートではないので品質保証しないということだ。
現在では特約店はHPで公開されているが、昔は蔵元に電話で確認しないと教えてもらえない運用だった。そのため久保田の特約店の酒屋は一般人はほとんど知らなかったのではないだろうか。


この件に関しては少し悲しい経験がある。
実は10年程前に両親と長岡方面へ旅行に行った際に、折角なので朝日酒造に寄ってみることにした。その時は自分も両親も蔵元に行けばさすがに久保田は買えるだろうと高をくくっていたのだが、いざ行ってみると久保田は置いていない。
「富山から久保田を買いに来たんです」とお店の人に話すと、「久保田はここには置いてないんです」とのこと。
ああ、なるほど。特約店しか置いてないんだな。じゃあ長岡の特約店はどこにあるんだろうと思っていたのだが、お店の人はそれ以上は何も教えてれない。
てっきり「どこそこの酒屋にありますよ」と教えてくれるのかと思いながら当たり障りのない会話を続けたが、結局教えてもらえなかった。
こちらも明確に特約店がどこにあるか聞けば良かったのだが、気まずくなりそのまま蔵元見学をして帰ることに…
家族全員しょぼんとしながら帰路の県道を走っていると、道すがらに久保田ののぼりを立てた酒屋を発見。慌てて入ってみるとしっかりと久保田が置いてあった。
その時は久保田の万寿(純米大吟醸 720㎖ 3,400円くらい」を無事に買えたのだが、帰り際に酒屋さんに蔵元でのくだりを話し、長岡市内に他に特約店があるのか聞いてみたら、「さあどうでしょうかね…」とのつれない返答。これを聞いて初めてその時の朝日酒造は徹底した情報統制をしていることに気付いた。
まあ、通常の販路を展開したことで転売ヤーによる被害が発生したことを考えると仕方ないことなのかもしれない。
とは言え、久保田が好きで蔵元に買いに来た客に何も教えてくれないのもちょっと悲しくなったものだ。
その後、北陸で特約店を見つけることが出来たので良かったが、今でも悲しい気持ちになるエピソードだ。

さて、前置きが長くなったが、久保田は「百寿(特別本醸造)」「千寿(吟醸)」「萬寿(大吟醸)」と桁が増える程、上位の日本酒になる。
居酒屋で置いてある久保田は大体は安い百寿だが、最近は千寿を出す居酒屋も増えてきた。
久保田は美味しい地酒であるとともに、ラベルも秀逸だ。和紙に久保田と力強く書かれたラベルデザインはシンプルだが風格を漂わせ、茶色の酒瓶とマッチしている逸品。
自分の中で「久保田は茶色の酒瓶と和紙のラベル」と言う認識があっただが、たまたま立ち寄ったイオンのお酒売り場に、淡い水色の瓶の久保田の千寿が売られていた。
手に取ってみると千寿の純米吟醸だった。
千寿は基本は醸造アルコールが添加された吟醸だが、この水色のボトルは純米吟醸で差別化されている様だ。
これまで純米吟醸の千寿は飲んだことが無かったので、300㎖(税別650円)のミニボトルを購入。

純米吟醸なので冷やで飲んでみると、口当たりに柔らかい酸味が広がる。その後喉越しで感じられる軽快なキレ。新潟の酒らしい端麗辛口ではあるが、辛さが強すぎず、純米吟醸らしい酸味やほのかな甘みがあり透明感のあるお酒。
石川の酒よりも芳醇さはないが、透明感のある喉越しと適度なキレのバランスが良い。
個人的には千寿は「清水を飲んでいるかの如くの端麗辛口」で、旨さと言う観点ではそこまでではないと思っていたが、今回飲んだ千寿の純米吟醸は適度な芳醇さを持った端麗辛口で意外と旨いと思った。
ちなみに720㎖の4合瓶で1,300円なので旨い純米吟醸としてはお手頃な価格だと思う。
現在ではイオンのリカーコーナーで取り扱っているので入手もしやすい。
年越しまたは新年の最初の一杯にもピッタリだと思うので、年末年始のお酒に迷っている人は、久保田の千寿純米吟醸も良い一本だと思う。

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富山県産酒米「富の香」で醸す吟醸酒並みの純米酒 桝田酒造「満寿泉 白萩」

コロナが落ち着かない状況が続くので、今年の年末は実家に帰省はしないことに。
とは言っても顔くらいは見ておきたいと思い、11月末に母親が好きな金沢の老舗和菓子屋「森八」の福梅を届けに夫婦で富山まで行ってきた。
玄関でお土産を渡し、ソーシャルディスタンスを保ちながら少し近況を話して、15分程で実家を後にする。
寂しい年末の挨拶だが、高齢の両親や富山の医療体制への影響を考えると長居するわけもいかない。
電話でも会話は出来るし、お互い元気な顔を見れらだけでも今は十分だ。

せっかく富山に行ったので、帰りにやまやで富山の酒を買って帰ることにした。
久し振りに満寿泉を買おうかなと眺めていると、ラベルに「白萩」と書かれた満寿泉を発見。
初めて見たのだが調べてみると、富山県上市町堤谷地区の農事組合法人白萩が栽培している富山県産の酒米である「富の香」を使用して醸造された純米酒
「富の香」は山田錦と雄山錦を掛け合わせて造られた酒米で、山田錦並みの吟醸酒をより短期間で成熟・収穫出来るように改良された酒造好適米www.naro.affrc.go.jp

満寿泉 白萩」はこの富の香を58%まで磨いて醸造した純米酒で、蔵元に寄ると「厳寒の頃に低温で長期醗酵させて作った贅沢な純米酒です。透明感の有る柔らかい口当たりが特徴」とのこと。
山田錦並みの吟醸酒を目指した酒米で醸した純米酒に興味がわいて今回は白荻の720㎖(税抜1,600円)を購入。

飲み方は「軽く冷やすかヌル燗」とのことなので、冷蔵庫で冷やして冷酒でいただく。
口に含むと、柔らかい酸味とほのかな甘みの上品な旨味が広がっていく。
芳醇さの後にキレが感じられるが柔らかいキレで辛味が強くなく、口当たりの芳醇さの余韻の邪魔をしない。
ふくよかな甘みや華やかな香りではないが、柔らかく口当たりの良い風味はとても飲みやすい。低温長期発酵の純米酒だが熟酒の風味ではなく軽やかな醇酒で、脂の乗ったマグロやフクラギ等と合わせても美味しく飲める。

本当に派手さはなく落ち着いたお酒だが、軽やかな酸味と甘みが飲みやすく美味しいライトな純米酒に仕上がっている。
4合瓶で1,600円と少し高めではあるが、どんな料理に合わせても美味しく飲める満寿泉白萩。特に鍋料理に合うお酒なので、寒いこの季節にぴったりの純米酒だと思う。

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ハレの日にぴったりの至極の純米大吟醸 一本義久保本店「一本義 槽搾り 純米大吟醸」

コロナ以降は県内観光ばかり。たまには県外へ遠出したいと思い、福井県は勝山まで足を伸ばしてみることに。
生憎の曇り模様のお天気だったが、鶴来方面から車を飛ばして勝山へ入る。
勝山城博物館を見学し、せっかくなのでおろしそばを食べて、街中をブラブラ。
そう言えば勝山と言えば一本義の蔵元がある街。久しく福井の酒を飲んでいなかったので蔵元に寄って「一本義」と「伝心」を買っていくことに。

一本義久保本店に入って目に留まったのが、黄金色のラベルと化粧箱に彩られた大吟醸。一本義の中でもハレの日のお酒として売り出されている「一本義 槽搾り 純米大吟醸」だ。
精米歩合50%の山田錦を低温で醸造した純米大吟醸で、昔ながら製法である「槽搾り」でゆっくりとモロミを絞った、手間暇がかかった大吟醸
720㎖で2,750円、300㎖で1,320円とやはり高価なお酒だが、久し振りの福井のお酒だし、たまには高級なお酒を飲みたいなと思い、お手頃な(と言っても720㎖の純米酒吟醸酒並みの価格だが)300㎖を購入。

家に帰り冷酒にして早速飲んでみる。
お猪口に注ぐと甘く華やかな香りが鼻に抜ける。口に含むと上品な甘さと心地よい軽めの酸味が広がっていく。濃厚ではないが上品な芳醇さが全面に出ているお酒。
甘い風味と爽やかな酸味から変化する後口のキレが、甘く芳醇な香りや風味に対するアクセントとなっており、このキレが芳醇さをリセットし、良い意味で余韻を引きずらない。
しかし、また口に含むと甘く蕩けるような風味がパッと広がり、至福のひと時が続いていく。まさにハレの日に飲みたい一本。高いお酒ではあるが、4合瓶で買っておけば…と後悔した一本だった。

黄金色のラベルや化粧箱がまた豪勢な風情で、お正月にピッタリのデザイン。暮れの贈答用にももってこいの一本。
最高級の純米大吟醸酒と豪勢なデザインがまさにハレの日のお酒で、おせちや雑煮との相性も良いお酒。
2020年はコロナで大変な一年だったが、2021年の年明けはこの「一本義 槽搾り 純米大吟醸」でハレの日を祝って欲しいと思う。

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赤星が美味しく感じられる年齢になってきました。 サッポロビール「サッポロラガー」

最近はサッポロビールにはまっている。
特に飲むのは通称「赤星」で知られるサッポロラガービール
黒ラベルも旨いが、ホップの芳醇な香りが最近苦手になってきて、むしろラガービールのほろ苦さとスッキリとした飲み心地が合うようになってきた。
ちなみにサッポロラガーは瓶ビールの販売が基本。缶ビールでは展開していないが、時々期間限定で缶ビールでの販売を行う時がある。
最近では10月~11月に缶ビール販売がされたが、もう在庫はない時期だろう。
そのため、サッポロラガーを飲みたい場合は酒屋で大瓶(298円)or中瓶(268円)を購入しないといけない。

最近は瓶ビールを飲む人は少ないだろうが、自分は瓶ビールのデザインやラベルが好きなタイプ。ラベルを見ながら飲むビールは昭和感があって旨さが倍増する。
子供の頃、コカ・コーラも缶より瓶の方が美味しい気がした。
無論中身は同じコーラなので何の根拠もない話なのだが、CMの影響なのか何となく気分がそう感じさせるのだろう。
ビールも同じで、何となく缶ビールよりも瓶ビール(もしくはお店の生ビール)の方が美味しく感じる。特に温泉旅館に泊まって、深夜の風呂上りに物思いに耽りながら飲む瓶ビールは格別だ。(ちなみに日本のビールは、缶も瓶も生ビールなのでお店の生中と同じもの)
中身は同じはずなのに、飲み方や入れ物が違うだけで味わいが変わるなんて、人間は本当に単純な生き物だ。だが、そんな単純なことで気分を変えられるのは幸せなことでもあると思う。料理も同じで、器が違うだけで、盛り方が違うだけで美味しくもなるし、不味くもなる。

少しセンチメンタルになったが、普段缶ビールで販売されないサッポロラガーは、自分もそうだが若い世代にはなじみが薄いと思う。クラフトビールやプレミアムビールも美味しいが、昭和感(高度経済成長期か)が味わえる「赤星」を、是非瓶ビールで味わってもらいたいと思う。

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秋深まる大乗寺の丘 金沢市「大乗寺丘陵公園」

大乗寺公園の木々も紅葉が深まり、先週末は散歩日和。でも11月の三連休は雨模様の様子で散歩は厳しいかな…。気が付けば雪囲いが始まり、冬の到来も近付いている。

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ハーフディスタンスでのんびり温泉満喫 小松市「粟津温泉 喜多八」

秋も深まり寒い日が続く11月。こんな寒い季節は温泉でゆっくり体を労わり、美味しいお刺身で一杯やりたいもの。
でもコロナの感染も怖い…。希望としては部屋付き露天風呂で部屋出しの食事プランがあれば…と思うが、GoTo割引を使っても一人1万円以上する高級プランじゃないとみつからない。
この記事を書いている時点では国内のコロナも第三波を迎えているのだが、夏から10月末くらいまでは意外とコロナ対策の意識も弱まり、旅館でも完全隔離の意識は希薄化(防疫対策としてそこまで必要がないとしても)している様子だ。
そこで、休暇を取得し宿泊者が少ない平日にしぼって探していると、毎年お世話になっている粟津温泉の「喜多八」が目に留まる。
喜多八は部屋付き露天風呂はないが食事は部屋出しも可能で、宿泊者数も最大宿泊者数の半分で運営する「ハーフディスタンス」としているとのこと。
具体的には1階~4階まである客室の内、3階と4階のみを宿泊者スペースにし、2階は食事用の部屋として使用している。
元々旅館自体が大きくなく(失礼か…)、その上宿泊者数を制限しているなら温泉も含めてソーシャルディスタンスが保てるかなと思い、喜多八に奥さんと1泊することにした。

今回利用したプランは「【ゆったり会席】舟盛り付き基本プラン 一人13,000円」。
GoToトラベル割引が9,200円程あり、さらに予約サイトのポイントを使ったこともあり、二人で6000円弱の格安料金で宿泊できた。
ちなみに地域クーポン券は4,000円分が発行された。
言い忘れたが、なぜ毎年喜多八に止まるかと言うと、広々とした温泉の大浴場と夕食に出る大きな舟盛り!この舟盛りは非常に豪華で量も多く、二人前でも舟盛りだけでお腹がいっぱいになるほどで、この舟盛りが食べたくて毎年泊っていると言っても過言ではない。
今回はGoTo割引もあり格安で美味しい会席料理と舟盛り、そして温泉が満喫できるとあって、車で喜多八に向かう時点からテンション高めだった。

喜多八には15:30頃に到着。駐車場に車を停めると旅館の方がさっと出迎えてくれる。
フロントに案内してもらい受付をし、浴衣を選んで客室に向かう。
当日は7割程の予約率とのことだったが、実際にはハーフディスタンスの上での7割なので通常の35%の宿泊者数。これなら時間帯等を考えながら行動すれば、大浴場でも密になることはなさそうだ。

部屋につくと早速お風呂に向かう。16時前なので入浴者はいない。
安心してのんびりとお湯に浸かる。9月に別の旅館に宿泊した際は部屋付きの露天風呂には入ったが、お風呂が小さく体を伸ばせなかったので、今回は大浴場で思いっきり体を伸ばす。
喜多八は自家源泉の温泉を引いており、無色透明・純度100%の芒硝泉。少しヌルっとした感触で湯触りが良く、肌がつっぱらない。入浴後も保温効果が高く2時間程は体が温かった。
生憎当日は雨だったが、大浴場の外にある露天風呂には屋根があるので、雨を気にせず入浴できた。折角休暇を取って泊りに来たのだから晴れがいいなあ~と思っていたが、雨音を聞きながらしっぽり入浴するのも乙なもの。
本当にこんなにのんびり温泉に浸かったのは久し振り。誰もいない大浴場を独り占めにして、心も体もリフレッシュ出来た。

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男湯入口

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脱衣場

f:id:apple2019a:20201114120143j:plain脱衣場

f:id:apple2019a:20201114120213j:plain大浴場(奥は露天風呂)

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大浴場

f:id:apple2019a:20201114120449j:plain大浴場

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露天風呂

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露天風呂

部屋に戻り軽くレモンサワーを飲んでのんびりしていると、夕食の時間になる。
前述した通り、喜多八では個室で夕食・朝食を食べることが可能で、宿泊者の半分程は個室を希望しているとのことだったが、今回のプランは宴会場での食事プラン。
どうやら予約時点で個室は埋まっていたようだ。
とは言え、大宴会場なのでテーブル間の距離は十分に保たれていたが、やはり襖などのローパーテーションを入れてもらえると安心感が増すと思う。

他の客と重なる時間が少ないよう夕食会上に一番乗りする。
さあ本日のメインイベント、喜多八名物の舟盛り!の時間と思っていたら、出てきたのは一人用の小さな刺身の盛り合わせ…
え、マジっすか!マジっすか!…心の中で何度も叫び、顔もこわばる。
嘘でしょって思ったが、どうやらコロナ対策としてシェアする形になる舟盛りは基本会席ではやってないようだ。
蟹プラン等の高額プランならやっているようだが、喜多八の売りは基本プランで食べられる舟盛りのはず!と思ったが、よく考えれば宿泊者の安全を考慮し、売り上げ減になる事を前提に宿泊者数を制限していることを考えれば、利益を確保し旅館を継続する為には仕方ないことかもしれない。
それでも北陸の人間から見れば、正直刺し盛の量は少ないと感じたが、他の会席料理はいつも通り美味しく、仲居さんの対応も親切。
喜多八の会席料理は豪華賢覧と言うわけではないが、地元の食材を活かした美味しい会席だ。

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キンキンに冷えた生ビール!

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喜多八オリジナル生貯(中村酒造)

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前菜と先付、食前酒の加賀梅酒、そして寄せ鍋

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小さくなっちゃった舟盛り

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甘エビは大きいけど、量が少ない…

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先付

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焼き物 鰈の西京焼き

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天ぷら盛合せ

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茶碗蒸し

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椀物

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栗ときのこの釜飯

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香の物

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水菓子 杏仁豆腐

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喜多八の箸入れ

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日本酒用の台

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献立

 

【昔はこんな豪勢な舟盛りだったのに…】
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1時間程で食事を済まし、22時ごろにまた温泉に浸かる。この時間帯もほとんど人がいない。美味しい食事とお酒、そして温泉。安心して温泉旅館を堪能できる嬉しさを湯に浸かりながらかみしめる。

大浴場は深夜1時から5時までは入れないが、5時以降は早朝入浴も可能。
せっかくなので早起きして6時頃に軽く入浴し、7時に朝食を食べに大浴場に向かう。
喜多八の売りは「夕食の舟盛り」と書いたが、実は個人的に朝食も楽しみにしている。
と言うのは、喜多八の朝食はいつもメニューが一緒で、マグロの刺身と大きな鯖のみりん焼きがメイン。マグロの刺身はお茶漬けにして食べることも出来て、これが楽しみだった。
ところが今回は楽しみにしていたマグロも鯖焼きもなく、簡素な和定食。
美味しい定食ではあったのだが、量が少なくちょっと残念。
お腹も満腹にならず、コロナ対策があるとはいえ、朝食は勝手な期待が大きかっただけにちょっとガッカリした。

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和定食 これはこれで美味しいんだけど…

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イカの刺身、紅葉子焼き、がんも等

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お味噌汁

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温泉鰈 夕食も鰈だったな…


【昔はこんな豪勢な朝食だったのに…】
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食事についてはこれまでの「喜多八の良さ」が失われていたが、安全・安心を前提に旅館経営しているのは良いことだと思う。
おかげで安心して温泉や食事を堪能でき、コロナ以降久し振りに休日を満喫できた。
返す返すも食事に残念な部分もあったが、今後の舟盛りや朝食の鯖焼きの復活を期待しつつ、年末も安心して過ごせる喜多八に宿泊する予定だ。

GoTo割引の影響ですでに年末年始の予約は満席となっている様子。
コロナも流行が再燃し長距離の移動は好ましくないが、マイカーで移動可能な北陸の方々にはおススメの旅館なので、なんでもない土日等の比較的空いている期間に宿泊して、のんびり温泉満喫して欲しいと思う。

【館内風景】

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芳醇な甘みと酸味そしてキレのバランスが最高な純米吟醸酒 御祖酒造「遊穂 純米吟醸(山田錦・美山錦55)」

前回ふるさと納税で購入できる御祖酒造遊穂純米吟醸2種セット「山田錦50」を紹介したが、今回はもう一本の純米吟醸酒山田錦・美山錦55」の口開けレビュー。
山田錦50」は全量山田錦を用いた精米歩合50%の吟醸酒だったが、「山田錦・美山錦55」は麹米に山田錦25%・掛米美山錦75%を使用し55%まで磨いた酒米醸造
一般的に吟醸酒といれば山田錦のイメージがあると思うが、美山錦も香りが良くふくよかな風味が特徴。耐冷性があることから北陸や東北等の東日本・北日本での栽培が多く、北陸の酒でも使われる酒米
山田錦とのブレンドがどの様な吟醸酒を醸し出すのか楽しみ。ちなみに今回の「山田錦・美山錦55」も酒造年度は29年度。このお酒は醸造後、光にあてずに蔵で熟成させ出荷しているので、だいぶ落ち着いたお酒になっているかもしれない。

今回も冷蔵庫で冷やして冷酒でいただく。
口に含むと妖艶な甘みと柔らかい酸味が広がる。そして後口に感じられるほのかキレ。
酸味は後口まで風味が残り、辛みと相まって爽やかなキレとなっている。
クリームチーズの様な甘みと旨味が最初に広がり、後口の爽やかなキレが芳醇な甘みをキリっとさせ、上品で飲み心地の良い純米吟醸酒となっている。

蔵元によると、「デキャンタをし空気に触れさせることで味わいが増す」とのことだが、確かに徳利に入れて少し時間を置いた方が、口開け時よりも風味の印象が強まった(むしろ口開け時は風味が弱かった)ので、このお酒を飲む時は徳利に注いで時間の経過で変化する風味や香りを楽しみながら飲むと面白いと思う。

個人的には「山田錦50」よりも「山田錦・美山錦55」の方が甘み・酸味・辛味のバランスが良く芳醇で好みだった。
ブリやマグロ等の脂が乗った刺身でも、冷奴等のサッパリした物でも相性が良かったので、これから脂が乗りだす海の幸と合わせると面白いお酒だと思う。
4合瓶でも1,600円程度と手頃な吟醸酒なので、これから食べ物が美味しくなる季節に飲んで欲しい一本だ。

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